夫婦二人だけで、離婚に向けた話し合いがスムーズに進められない場合、家庭裁判所に調停を申し立てる事ができます。
調停離婚を行う場合は、家庭裁判所の調停委員という方が夫婦それぞれの意見を聞き、それぞれの立場で話をまとめてくれますので、複雑に絡み合ってる離婚の原因を整理することが可能です。
調停を申し立てる時に夫婦ふたりの間に立って、話し合いをまとめてくれる調停委員の役割について詳しく整理してみましょう。
調停委員の役割とは
調停離婚の際に夫婦二人に話をまとめてくれる調停委員とは、中立の立場で離婚の話し合いに立ち会ってくれます。
それぞれの主張を冷静に聞き、それぞれの立場になって双方へアドバイスを行う役割を担っています。
離婚という方向性だけでなく、円満解決に向けて適切な説得をすることも調停委員としての役割になっています。
中には、調停委員のことを弁護士や裁判官などのように法律のプロが対応していると誤解しているケースもありますが、一般的に調停員というのは、法律の専門家ではない学校の校長先生や民生委員などの場合もあります。
確かに弁護士や司法書士、行政書士といった立場の方が調停委員として活躍しているケースもありますが、殆どの場合は人生経験が豊富な有識者が調停委員として対応してくれます。
とは言え、離婚に関するプロではありますし、調停委員としての勉強や技術は重ねています。
離婚に関するプロで、これまでにいろいろなタイプの離婚調停を整理しているという経験はあります。
法律のプロなどとは比べようが無いほど、離婚に関する知識は豊富ですから、様々な立場で解決に向けて適切なアドバイスが可能となっているのです。
調停委員の役割
調停委員というのは、学校の校長先生や教頭先生、弁護士や地域の有職者など様々なタイプの方が調停委員として活躍しています。
年齢も様々ですが、人生経験が豊富な年配の方が多いのが特徴的です。
調停委員は通常男性が1名、女性が1名の2名体制で配置されており、女性や男性の立場に公平に立てるように配慮されています。
それぞれの話を男性の調停委員と女性の調停委員が、それぞれの立場になって親身に話を聞き、もう一方の配偶者に伝えるという役割があります。
離婚調停というのは、夫婦だけでは、冷静に話し合いを進める事が困難となっているため、円満離婚に向けての取り決めが難しい場合に利用されています。
その為調停委員は、それぞれの意見を受け止め、相手に性格に伝えるというのが本来の役割なのです。
交代で話を聞いてくれるのですが、相手に伝えて欲しくない内容については、事前に依頼することで、内密にしてくれる事も可能です。
調停委員は、ただ話を聞いてくれるだけではなく、離婚に関するアドバイスもしてくれます。
人生経験も豊富で、これまでに様々なタイプの離婚調停を経験していますので、貴重なアドバイスを受ける事ができるのも調停離婚のメリットの一つなのです。
人によっては、カウンセリング的な相談にもなるケースがあって、これまで離婚という結果だけにこだわっていた夫婦も、調停委員と話をする事によってもう一度夫婦としての道を歩んでいく決心をしている方も少なくありません。
調停委員の役割は、双方の意見を冷静に聞き、正確に伝え、それぞれがしっかりと離婚に対し向き合えるようにサポートするのが調停委員の役割なのです。
調停委員は専門職の方々?
例えば、全体の調停委員のうち15%にあたる方が弁護士、5%に不動産鑑定士や税理士、建築士等がいます。
その他にも司法書士や医師などの専門職の方も任用されているのです。
あらゆる立場の方が離婚問題に介入することで、様々な方の意見を参考にし、絡み合っている離婚問題を解決に導いてくれるというのが狙いなのです。
現在全国にある家庭裁判所の家事調停委員の数は、12000人前後と言われています。
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