夫婦である以上、夫や妻に内緒で作った借金であっても借金の理由や債務者の「名義人」「保証人」や「根保証」によって、離婚後も返済請求を受ける可能性があります。
一方、夫や妻に内緒で作った借金の債務者本人でかつ、借金の理由が婚姻生活を維持するために作ったもの以外の時は、離婚後元配偶者からの支払いに関する援助を受けることができず借金まみれの日々に陥る危険性もあるでしょう。
任意整理など、借金による返済の負担を軽減する方法はいくつかありますが、それでもどうすることもできない多額の借金返済で首が回らなくなった場合は自己破産を考えるのも一つの方法です。
自己破産のメリット・デメリット
借金が原因で夫婦仲が悪化し、再スタートを願い離婚を選んだものの借金返済の目処がつかない場合には、自己破産という方法もあります。
自己破産のメリットは、抱えているすべての借金返済が免除されるということです。
手続きは自分でもできますが、スムーズに処理をするためにも専門家に依頼することをおススメします。
自分で行なう場合は裁判所へ何度も足を運ぶ為、仕事を休む必要がありますが依頼すると出頭は1回のみとなります。
ただ、自己破産によって自分名義のプラス不動産は、すべて売却されますので本当の意味でのゼロスタートとなります。
また仕事への影響はないとはいえ、職業や資格にある程度の制限もつきます。
破産管財人がつく場合は、郵便物が直接受取れず自分名義の借金を5年から7年は利用できないことも覚えておくといいでしょう。
本籍地の市町村の破産者名簿には、その情報が詳しく記載され住所の移転等も裁判所の許可が必要となるなど多少の面倒事は発生します。
夫婦の間に子供がなく離婚と同時にこれまでの生活を一変したいのであれば、これらのメリットデメリットを把握した上で、自己破産の手続きをとるようにしてください。
自己破産の手続きについて
自己破産の申し立てを行う為には、裁判所に破産申立書を提出する必要があります。
その後裁判所の呼び出しに応じ内容等の質問、確認を受けます。
審査の結果、返済の能力が無く支払いが不能と判断された場合に限り破産宣告が行なわれます。
財産がある場合には、破産管財人が選任なければそのまま破産廃止決定が下されます。
その後免責申し立て、審査を経て借金の免除が行なわれ、自己破産の手続きが完了します。
自己破産完了までに3ヶ月から約半年程度の時間を要しますので、1日でも早く離婚をしたい場合にはどのタイミングで自己破産を行なうべきかしっかりと検討するようにしましょう。
借金やお金の問題で離婚を悩んでいる方
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