離婚には大きく分けて「協議離婚」「調停離婚」「裁判離婚」の3種類があります。
円満離婚を目指すためにも、3つの離婚方法のメリットデメリットを把握しておきましょう。
協議離婚のメリット・デメリット
離婚の約9割が協議離婚を選択しています。
夫婦が離婚について条件を出し合い、話し合いを繰り返すことで互いに合意し離婚届にサイン、それを各市役所に提出し受理されたら離婚成立です。
協議離婚のメリットは、まず夫婦だけの話し合いで離婚が成立するため、スムーズな話し合いができればスピード解決が望めます。
また、離婚理由や面倒な手続きが一切必要なく互いの署名と押印のみで離婚届けが提出できます。
慰謝料や財産分与養育費についても互いの話し合いでその金額を決めることができるため、場合によっては高い額を支払ってもらう約束を取り付けることもできるでしょう。
何より時間も費用も精神的なダメージも少ないのが協議離婚のメリットです。
協議離婚のデメリットはどちらか一方が少しでも感情的になると、話が一向に進まないということです。
冷静な対応がもっとも求められる協議離婚で、お互いに感情的になってしまうと泥沼の離婚劇になることは明らかです。
さらに、口頭でのやりとりによって離婚成立を実行できる協議離婚で、よくあるのが「言った、言わなかった」のトラブルです。
法的知識に乏しい二人だけで話し合うことで肝心な取り決めの内容を一切書面に残していない、メモ書き程度で法的効力が一切ないということが離婚後のトラブルに発展します。
特にお金に関する取り決めには注意が必要です。
調停離婚のメリット・デメリット
協議離婚が不成立に終わった場合、調停離婚を申し立てることができます。
どちらか一方が家庭裁判所に申し立てを行い、二人の間に調停委員を介し離婚について話し合いが行われます。
調停離婚のメリットは個別の部屋で離婚については話し合いができるため、相手と顔を合わせる必要はありません。
調停委員という人生のベテランが間に入って、それぞれの意見をいろいろな立場で聞いてくれるので感情的になることもないでしょう。
家庭裁判所と聞くと費用面に不安を抱える人もいますが、手続きには手数料として2000円程度しかかかりません。
また申立書は家庭裁判所にある書類に必要事項を記入するだけですから、弁護士を雇う必要もありません。
協議離婚同様、離婚の原因について、法的な理由は問われないのも調停離婚のメリットです。
話し合い次第では夫婦の修復も可能、さらに調停離婚を取り下げ協議離婚で再度話し合いを持つこともできます。
調停離婚のデメリットは、なんといっても離婚成立までに最短で2ヶ月、長い人では1年以上の時間を要するということです。
多忙な人の場合その都度仕事を休むことも出てくるため、長引けば長引くほど生活が不安定となるでしょう。
何度も話し合いを重ねても結果、不成立に終わることもあるのです。
裁判離婚のメリット・デメリット
離婚お話がまとまらない場合最終的には、裁判によって離婚の判断を求めることになります。
裁判離婚のメリットは、こじれに離婚問題を確実に解決できるという点です。
また依頼した弁護士が自分に代わって、すべてを引き受けてくれるので安心してお任せできます。
判決には強制力もありますので、すべての問題に決着をつけることができるでしょう。
ただ、裁判離婚には多くのデメリットがあります。
弁護士を雇うのですから、高額な費用と成功報酬が準備できなければなりません。
さらに、決着までには相当な時間を要するため心身ともに疲労困憊することは明らかです。
また離婚を成立させるには法を納得させられるだけの理由も必要ですし、それを示す証拠の提出も求められます。
最終的に下される判決が必ずしも自分の要求していたものになるとも限りませんし、最悪の結果になることも稀ではありません。
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