セックスレスと離婚の関係は?
夫の浮気や家庭内暴力が離婚の原因として認められる事は広く知られています。
しかし、夫婦のセックスレスも充分な離婚の原因として認められる事は意外に知られていません。
セックスレス、つまり夫婦の性的な営みがない場合、法律的には「婚姻を継続し難い重大な事由」と解釈する事ができます。
平たくいえば「夫婦がセックスレスだと結婚生活を続けていけない理由になる」という考え方です。
もしも夫婦がセックスレスであるなら、妻(女性)側が裁判で離婚したいと訴える理由になります。
ただし、どの程度からセックスレスなのか判断する基準は難しい部分がありますが、おおむね1年以上のセックスレスであれば離婚の訴えが可能になると考えられています。
セックスレスと慰謝料の関係は?
夫側がセックスレスの原因であるなら、離婚に当たって妻側から慰謝料を請求する事ができます。
慰謝料とは心身にダメージを受けた事に対する損害賠償金で、浮気であれば精神的な損害、家庭内暴力であれば肉体的な損害を受けたと考えます。
したがってセックスレスで精神的な損害を受けたと感じるなら、それを理由に夫に対して慰謝料請求が可能になるわけです。
ただし、離婚の話合いや離婚調停・裁判などで「私たちはセックスレスでした」と言葉だけで訴えても、何の証拠もない為、夫側に反論される恐れがあります。
もし慰謝料請求を望むなら、夫婦がセックスレスであったという何らかの証拠を提示する必要があります。
その主な証拠としては、「日記や日誌などセックスレスの状況を記した文書」が挙げられます。
素人からすると「それで証拠になるのかな?」と心配になるかもしれませんが、セックスレスの証明はなかなか難しいので証拠としてぜひ記載しておいてください。
セックスレス離婚の慰謝料の相場は?
夫婦のセックスレスが夫側に責任があるなら、妻に対する慰謝料の相場は50~200万円程度とされています。
セックスレスは妻側に対して精神的な損害を与えるとする慰謝料ですが、当然の事ながら「それが離婚の原因になっている」という前提が必要です。
つまりセックスレスによって夫婦生活が破綻し、それが離婚の原因になったので慰謝料を請求するという流れになります。
したがってセックスレスの期間は1~2カ月程度では離婚原因とは認められず、少なくとも1年以上のセックスレス期間がある事が目安とされています。
ただし、10年も20年もセックスレスである場合、性行為がなくても夫婦生活が成り立っていると判断される事もあるので注意してください。
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